
FXの金利と為替の仕組みについてお話していきます。
為替の仕組み
金利とは貸金や預金に対する利子のことですがFXでは金利といえば政策金利のことを指します。
政策金利は各国の中央銀行日本でいえば日本銀行のことですが一般の銀行に貸し付けをする時の金利です。
政策金利は経済の鍵を握る要素でありFXにおいても重要度が高くなります。
FXでも金利が重要な理由は金利が長期的な通貨の需要を左右するからです。
水は重力にしたがって高いところから低いところへ流れますがお金の場合は逆で金利が低いところから高いところに向かって流れます。
金利が高い国の通貨は持っているだけでお金が増えますから欲しがる人が多いのです。
もちろん例外パターンもありますが基本的には金利高=通貨高の図式が成立します。
主要通貨の中で金利が高い米ドル、豪ドルといった通貨はトレーダー以外の投資家からの人気も高く金利が低い通貨よりは圧倒的に買われやすいです。
ツーカそのものの需要は数年スパンの長期トレンドに大きく影響します。
スキャルピングやデイトレレイドといった短期派のトレーダーにとってはあまり関係がありませんが数実から数週間数ヶ月に渡ってポジションを保有する。
長期派のトレーダーには金利による資金の移動も意識しておく必要があるのです。
ただし金利が高ければそれでいいということでもありません。
金利が高い国の中にはお金を集めるために少し無理をして金利を高くしているパターンもあるからです。
言い換えると通貨の信用度が低いから金利を高くしないと買ってくれる人がいないということになります。
その最たる例がトルコリラやメキシコペソ南アフリカランドといった新興国通貨です。
市場参加者からの一信用度が低く流通量がそれほど多くないのでどうしても暴落の危険度が高くなってしまいます。
記憶に新しいのは2018年のトルコショックです。
トルコショックは米国とトルコとの対立が原因となって引き起こされたトルコリラの大暴落のことです。
FX会社がトルコリラのスワップポイントキャンペーンを大々的に打ち出していた最中での出来事でしたので日本国内でも多くの投資家がトルコショックに巻き込まれて
大損害を出す結果となりました。
金利と通貨の信用度は全くの別物ですので金利の高さだけにつられて取引をすることがないように気をつけなければなりません。
金地が重要な理由
FXにおいて金利が重要な理由は他にもあります。
それはスワップポイントに影響するということです。
FXで得られる利益には為替差益とスワップポイントの2種類があります。
為替差益は100円で買ったものが105円で売れると5円儲かるといったように売買価格の差によって発生する利益です。
スワップポイントとは通貨ペアとして取引する2国の通貨の金利差に応じて毎日獲得できる利益のことです。
高金利通貨である米ドルを買って低金利通貨である日本円を売るつまり米ドル円の買いポジションを守っていれば金利差分の利益を毎日得られるといった感じです。
スワップポイントはもらえるだけではなく支払いが必要なケースもあります。
ポジションを翌日まで持ち込まさない主義のトレーダーは気にすることはないのですがポジションを長期保有する方はスワップポイントにも考慮して取引をしなければなりません
例えば米ドル円は2019年9月現在1万通貨当たり1日80円程度のスワップポイントが発生します。
買いポジションを建てる場合はコツコツ利益が積み上げられるので何の問題もありませんが売りポジションを建てる場合はそ損失として削られていくことになります1万通貨の売りポジションを1ヶ月持ち続けるだけで2400円の損失が発生すると思えば馬鹿になりません。
ですから長期派トレーダーの方はポジションの方向とスワップポイントも考慮してトレード戦略を立てていきましょう。
ということで今回はFXの金利と為替の仕組みに関する解説をさせていただきました。
金融の主役である金利はFXにおいても非常に重要度が高い項目です。
仕組みをしっかり理解して賢くトレードしていきましょう。